MTR（Multi-Topology Routing）

• 同一の物理ネットワーク内で異なるパス（トポロジ）で転送するルーティング
• サービス（data, voice, videoなど）によって異なるパスを使える
• 展開前に集約やスタティックルートは解除しておくことが推奨
  • どうしても必要ならMTR構築完了後に必要なところだけ適用する
• 制約
  • IPv4 AFだけ
  • VRF内にMultiple unicast topologyは作れない
  • グローバルスペースにMultiple unicast topologyと単独のmulticast topologyはできる
  • VRFに単独のmulticast topologyはできる
  • MTRでアドレスの再利用はできない（アドレススペースは共用）
  • IPPやDSCPを別途設定可能だが、MTRとの同時使用で問題が発生する場合があるので注意が必要
  • Distance Vector Multicast Routing Protocol (DVMRP) は使えない
• MTRはベーストポロジを含めて最大32トポロジまで
  • トポロジごとに一意のトポロジIDが付与可能

グローバルでの設定

global-address-family ipv4 [unicast | multicast]
 topology {トポロジ名}
  all-interface
  forward-base
  maximum routes {経路数} [{しきい値 [reinstall {しきい値} | warning-only}]
end
show topology

• all-interface: トポロジにすべてのインターフェースを関連付ける
• forward-base: 転送モードを指定する。未指定はstrict forwarding mode、指定はincremental forwarding mode
  • strict forwarding mode: トポロジのRIBに宛先情報がなければdropする
  • incremental forwarding mode: トポロジのFIBに宛先情報がなければ、ベーストポロジのFIBをチェック。ベーストポロジのFIBにあればベーストポロジで転送。なければdropする

インターフェースでの有効化

interface {インターフェース名}
 topology ipv4 [unicast | multicast] {トポロジ名 [disable] | base}

• {トポロジ名 disable}: all-interfaceで有効化したあと無効化するときとかに使う

トポロジ統計取得の有効化

グローバル：

global-address-family ipv4 [unicast | multicast]
 topology accounting

インターフェース：

interface {インターフェース名}
 ip topology-accounting